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天后堂は、1736年に、南京地方出身の中国人たちが建てたお堂です。本堂には、航海安全の女神「媽祖」を祀っています。媽祖は実在の人物で、幼少の頃から非常に特異な能力で数々の奇跡を起こしたことで神格化され、道教の神となりました。かつての中国人たちは、航海安全の神である媽祖像を船内に祀り、長崎に着くと、まずは唐人屋敷内の天后堂へと安置しました。この媽祖像を運ぶ行列の様子は、毎年冬の一大イベント「長崎ランタンフェスティバル」の「媽祖行列」で再現されています 。
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媽祖の守護神、順風耳(じゅんぷうじ)と千里眼(せんりがん)
媽祖の両脇に控える二鬼神、順風耳と千里眼と言います。順風耳は、赤顔、頭上に二本の角を持ち、千里先のあらゆる悪の兆候や悪だくみを聞きわけて、いち早く媽祖に知らせる役目を持っています。千里眼は、緑顔、頭上に一本の角を持ち、媽祖の進む先や千里先の動きを監視して、あらゆる災害から媽祖を守る役目を持っています。この二鬼神は、昔、海上に出没しては風や大波を起こして悪戯ばかりしていましたが、媽祖の仙術により改心し、家来になったと言われています。天后堂では、聞き耳を立てる順風耳、遠くを見渡す千里眼の姿も見どころです。
天后堂
住所|長崎県長崎市館内町18-5
営業時間|9:00~17:00
定休日|年中無休
アクセス|新地中華街電停から徒歩10分