香りと旅する|長崎ストーリーアロマ
長崎ストーリーアロマとは、まちの世界観を香りで体験する観光プログラム。
まちの世界観を香りで体験
まちの世界観を表現する香りをマスクや専用カードにまとうことで、感性にふれるパーソナルな体験型観光を実現。
※香りは、アロマスプレー商品としてご用意しています。公式オンラインストアにてご購入できます。
観光音声ガイドと連動
商品付属のQRコードをスマホで読み込むことで、香りの体験と連動したweb観光音声ガイドが起動、各エリアの特別ツアーへスムーズにご案内。
旅のお土産品に
ツアーのあとは、普段使いのマスクスプレー、空間用アロマミストとしてご使用いただける旅のお土産品に。
これより Story Aroma「蒼天」の
観光音声ガイド特設ページです。
島原半島エリア|南島原市
Story Aroma「蒼天」
香りのイメージ
ブレンド精油 – ブレンドストーリーの元となる観光スポット
観光コース「蒼天」の所要時間
車移動と徒歩で、4〜5時間程度
観光コース「蒼天」の特記情報
1.原城跡
駐車場|「原城温泉 真砂」に隣接する大手口駐車場を利用
2.日野江城跡
駐車場|階段遺構側にある専用駐車場を利用
3.有馬キリシタン遺産記念館
開館時間|9:00 ~ 18:00
休館日|木曜日、年末年始
入館料|一般:300円 / 高校生:200円 / 小中学生:150円
駐車場|敷地内駐車場を利用
4.西望公園・西望記念館
開館時間|9:00 ~ 17:00
休館日|木曜日、年末年始
入館料|一般:200円 / 高校生:150円 / 小中学生:100円
駐車場|敷地内駐車場を利用
5.アートビレッジ・シラキノ
開館時間|10:00 ~ 18:00
休館日|月曜日、年末年始
入館料|無料
駐車場|敷地内駐車場を利用
6.戸ノ隅の滝
駐車場|「戸ノ隅公園」駐車場を利用
備考|公園駐車場から、滝まで徒歩15分
観光コースマップ
地図上で、観光コースを確認
- Story Aroma「蒼天」の観光コースと地図情報をリンクしています。
- 「+・−」ボタンもしくは二本指操作で、地図を拡大・縮小できます。
- 地図タブ右上の「 」マークをタップすると、現在地情報(GPS)が起動します。
※不具合でスポット情報が表示されない場合、もう一度「 」マークをタップしてください。
観光音声ガイド
キリシタン繁栄の地 南島原へようこそ。
本コースは、キリシタンの光と影の歴史を辿りながら、彫刻や版画などのアート空間、雲仙山麓の豊かな自然風景をめぐる小さな長崎旅です。
香りのコンセプトは、グレース・シトラス「蒼天」。澄み渡る蒼い空と海を想起する、光の柑橘と神聖なハーブの香りをマスクや専用カードにまとわせれば、いよいよ旅のスタートです。
特別コンテンツ搭載
長崎ストーリーアロマ|マスクや専用カードに「蒼天」の香りをまとわせて、旅をお楽しみください。
音声ガイド|お持ちのスマホとイヤホンでご利用ください。
#001
原城跡
音声ガイド
原城跡は、1637年、天草四郎を総大将として3万人以上のキリシタンや農民が立て籠った「島原・天草一揆」の舞台となった国指定史跡で、世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産です。島原藩主の過酷な重税やキリシタン弾圧により発生した日本最大級の一揆「島原・天草一揆」は、幕府軍約12万人の兵力で約4ヶ月をかけて制圧されましたが、幕府に大きな衝撃を与え、2世紀に渡る鎖国の確立、宣教師不在によるキリシタン潜伏が始まる重大な転機となりました。原城本丸跡には、《平和祈念像》で有名な北村西望の作で、情熱と信仰を表す《天草四郎像》が展示されています。
#001.5
民話「与茂作川」
※「島原・天草一揆」にまつわる民話
音声ガイド
むかし、口之津に山田与茂作という者が住んでいました。与茂作は十歳になったとき、有馬の神学校セミナリヨに入りました。この学校では、キリスト教の神父になる者を育てるために、宗教、ラテン語、歴史、音楽、工芸、図画などを教えていました。与茂作は生まれつきの絵の天才で、牡丹の花を描くと、花弁も葉も水々しい露を含み、牛や馬を描くと本物のように走り出しそうなほどでした。あるとき、与茂作は、長崎の本蓮寺に一人の老人を描いた「南蛮杉戸」の絵を納めました。この絵の中の老人が、ある夜、杉戸から抜け出して廊下を歩いたという不思議な出来事が起こると、「生き絵描きの与茂作」の評判はあっという間に世に広がりました。その後、与茂作は絵の修行のため、江戸に登りましたが、時の将軍 家光が、与茂作の評判を聞きつけ、城に呼ばれることとなります。「お前の生き絵を、余の面前で描いてみせよ」家光の言葉にしばらく考えこんだ与茂作は、神妙な面持ちで答えました。「生き絵を描くには、私の生まれた口之津の家の東北にある泉の水を用いなければなりません」「ほう……それは面白い。それでは、その泉の水を早速取り寄せよ」こうして家光の命令によって、すぐに有馬の城主へ知らせが走ると、口之津の泉の水が江戸まで登ることとなりました。与茂作は、江戸にやってきた泉の水を使いましたが、どうも思う通りの絵を描けません。「……この水は江戸までの長い道中で力が弱まっていて、生き絵が描けません」これを聞いた家光は眉をひそめました。「与茂作は余を謀った、卑怯なやつめ……」と大変なご立腹となり、それから与茂作の評判はがったりと落ちてしまいました。このことがあってから、与茂作は口之津に帰って、有馬家に仕えていましたが、その後、島原の乱が起きました。このとき、与茂作は右衛門作と名を改めて、天草四郎側の副将となりました。ある日、総大将の天草四郎の前で軍議が開かれ、「皆の士気が上がるように、旗印を作ろう」ということになりました。そこで右衛門作は、真ん中にパンとブドウ酒、その両側に二人の天使がいる見事な油絵の旗を描きましたが、これが世界三大聖旗の一つ、国指定重要文化財「天草四郎陣中旗」です。戦いは、初めの頃は天草四郎側が優勢でしたが、幕府の老中 松平信綱によって兵糧攻めにあい、その上、平戸から加勢にきたオランダ船に大砲を打ち込まれてからは、天草四郎側はすっかり劣勢となりました。「とても勝ち目はない。黙っていては、皆が無駄死にするばかりだ」と思った右衛門作は、敵将 信綱の陣中に降伏の矢文を放ちました。ところが、これが味方の兵に見られて、右衛門作は囚われの身となります。明日は処刑という前の晩のことです。外の方で幕府軍勝利の叫びが上がりました。このとき天草四郎側はほぼ全滅し、牢屋にいた右衛門作だけが、ただ一人の生き残りとなりました。敵将 信綱は以前から右衛門作のことをよく知っていたので、これは何かの役に立つと思い、江戸へ連れ帰ったと言われています。右衛門作は、島原の乱に関する供述をした後、“キリシタン”や“江戸の放火”を取り締まる絵などを描いて、幕府に奉公したと言われています。口之津には、与茂作が生き絵を描くのに使ったとされる泉があり、そこから流れる小川は「与茂作川」と呼ばれています。
参考 / 吉松祐一『新版 日本の民話48 長崎の民話』未來社
#002
日野江城跡
音声ガイド
日野江城跡は、島原半島のキリシタン大名 有馬晴信の居城跡で、国指定史跡です。城下では、日本初のキリスト教教育機関 セミナリヨ設置、日本初のヨーロッパ訪問団 天正遣欧使節を派遣するなど、国際交流の最先端地として大いに栄えました。現在の城跡は、本丸・二の丸・大手道・城壁・空堀が現存し、南蛮貿易を象徴する陶磁器、豊臣秀吉との関係を物語る金箔瓦が出土しています。宣教師ルイス・フロイスは、城の様子について「部屋はすべて黄金の品や雅で華麗な絵画で飾られ、日本にこれほど壮麗な建築物があるとは考えてもみなかった。」とイエズス会年報に書き記しています。
#003
有馬キリシタン遺産記念館
音声ガイド
有馬キリシタン遺産記念館は、 国指定史跡 日野江城跡、世界遺産 原城跡をはじめとする南島原市のキリシタン史を紹介するミュージアムです。館内は、日野江城の金箔瓦、グレゴリオ聖歌の楽譜、活版印刷機などが展示されたキリスト教の伝来から繁栄を示す「光」の歴史、島原・天草一揆の舞台となった原城跡の十字架・ロザリオ、一揆勢の切実な思いが綴られた矢文などが展示されたキリシタン弾圧の悲劇を示す「影」の歴史という2部構成の展示空間となっています。またエントランスには、《平和祈念像》で有名な北村西望のレリーフ《キリシタン殉教記念碑》が展示されています。
#004
西望公園・西望記念館
音声ガイド
西望公園・西望記念館は、南島原市南有馬町出身で、《平和祈念像》で有名な日本彫刻界の重鎮 北村西望の功績を記念して、生誕地に開設された彫刻ミュージアムです。北村西望の生家を復元した木造建築の記念館内には、西望芸術の足跡を辿る彫刻・書・絵画など、約60点の作品が展示されています。庭園内には、1/4スケールの《平和祈念像》、文展彫刻作家としての地位を確立した《光にうたれる悪魔》、我が子の愛らしさをモチーフにした《将軍の孫》などの彫刻13点が展示されています。また庭園からは、島原・天草一揆の舞台 原城跡を一望でき、幕府軍の布陣を俯瞰することができます。
掲載写真クレジット / 2枚目「北村西望の肖像」(提供:南島原市)、3枚目「西望記念館の内観」(提供:南島原ひまわり観光協会)
#005
アートビレッジ・シラキノ
音声ガイド
アートビレッジ・シラキノは、日本初の銅版画が制作された地である歴史にちなみ、若手芸術家支援・地域文化発展を目的に設置された芸術文化複合施設です。建物は、旧白木野小学校校舎をリノベーションしており、3階に銅版画・リトグラフ・木版画・シルクスクリーンに対応した版画工房、2階に宿泊施設、1階に銅版画の刷り工房と2つのギャラリーが設置されています。館内では、地域に招聘した芸術家による創作活動や定期的な展覧会が実施されています。また同校は、《平和祈念像》の作者 北村西望の母校で、校庭には胸像《西望自作像》も残っており、芸術に縁の深い場所となっています。
※掲載写真は、2021・2022年度に開催された展覧会風景の一部です。
#006
戸ノ隅の滝
音声ガイド
戸ノ隅の滝は、長崎県新観光百選の一つで、幅5メートル、落差15メートル、滝壺一帯に細かな霧が舞うほどの規模・水量ともに長崎県一と言われる壮大な滝です。雲仙山系を水源とする有家川の支流で、絹笠山と矢岳に挟まれた雲仙盆地 雲仙温泉から流れ出す清水川上流域の戸ノ隅渓谷に位置しています。滝の周辺は、川石が赤褐色に染まっていますが、これは雲仙地獄から湧き出した温泉成分の影響によるもので、温泉地ならではの独特な光景となっています。滝までの遊歩道がつながる戸ノ隅公園内は、春は桜、初夏はツツジ、秋は紅葉と四季折々の自然を楽しむことができます。